






眼精疲労を知る|症状と原因、対策法と予防法を解説

眼精疲労は、現代社会で多くの人が経験する目の不快感や疲れの症状を指します。
よろずや接骨院では、目の疲れを訴える患者様からの問い合わせがとても多く、それだけ多くの人々が眼精疲労で悩んでいることを感じます。
そこでこの記事では、眼精疲労の基礎知識や症状、原因、対策方法を解説します。
目次
眼精疲労とは何か:定義と概要

まずは、眼精疲労とはなにかを目の構造と合わせて説明します。
(1)眼球の構造
目の仕組みと疲労の関係性を理解するには、まず目の基本的な構造を知ることが重要です。目は非常に精密な器官で、以下の主要な部分から構成されています。
- 角膜:光を屈折させる透明な組織
- 水晶体:焦点を調節する凸レンズ
- 網膜:光を電気信号に変換する組織
- 視神経:信号を脳に伝える神経
(2)目の仕組みと疲労の関係性
目は複雑な構造を持つ精密な器官で、様々な部位が協調して働くことで私たちは物を見ることができます。目の主要な構造と役割は以下の通りです:
- 角膜と水晶体:カメラのレンズに相当し、光を屈折させて網膜に像を結びます。
- 虹彩:カメラの絞りのように働き、目に入る光の量を調整する
- 網膜:カメラのフィルムのような役割で、光を電気信号に変換する
- 毛様体(毛様体筋):水晶体の厚さを変えてピントを調節する(近くのものを見る時に緊張し、遠くを見る時にリラックスする)
また、目の表面を保護する涙も重要な役割を果たしています。涙は以下の機能があります。
- 角膜や結膜に水分や栄養を補給
- 目の表面をなめらかにし、クリアな視界を確保
- 目の表面の細菌を洗い流す
さらに、目の機能は自律神経系と密接に関連しています。目を酷使すると自律神経のバランスが崩れ、頭痛や肩こりなどの全身症状を引き起こす可能性があります。
これらの部分が協調して働くことで、私たちは物を見ることができます。
しかし、長時間の視作業や不適切な環境下での目の使用は、これらの組織への負担が蓄積されます。
その結果、眼精疲労を引き起こす可能性があります。
(3)眼精疲労の基本的な理解
眼精疲労は、単なる目の疲れとは異なる医学的な状態です。
日常生活で誰もが経験する「目の疲れ」は一時的なものですが、眼精疲労は持続的で、自然には回復しにくい症状を指します。
眼精疲労と単なる目の疲れの違いを表で比較してみましょう。
項目 | 眼精疲労 | 単なる目の疲れ |
---|---|---|
持続時間 | 長期的 | 短期的 |
休息での改善 | 改善しにくい | 比較的容易に改善 |
身体への影響 | 全身症状を伴うことがある | 局所的な症状が主 |
治療の必要性 | 多くの場合必要 | 通常不要 |
眼精疲労は現代社会において増加傾向にあります。その背景には、デジタルデバイスの普及や長時間のデスクワークなど、目に負担をかけやすい生活環境があります。
眼精疲労は単に不快なだけでなく、作業効率の低下や生活の質の悪化につながる可能性があります。
そのため、早期発見と適切な対処が重要です。
眼精疲労の主な症状
眼精疲労は目だけでなく、全身にも影響を及ぼす症状です。その症状は大きく「目に関する症状」と「全身に現れる症状」に分けられます。
(1)目に関する症状
眼精疲労は、目に関する様々な不快な症状を引き起こします。主な症状には以下のようなものがあります。
- 目の疲れや重さ:目を使い続けることで、目の周りの筋肉が疲労し、重たく感じる
- 目のかすみやぼやけ:ピントが合いにくくなり、見ている物がはっきりと見えなくなる
- 目の痛みや充血:目の表面が乾燥したり、血管が拡張したりすることで、痛みや赤みを感じる
- 目のしょぼつき:まばたきが増えたり、目を細めたりすることが多くなる
- 光に対する過敏性:通常より明るい光を不快に感じるようになる
- 涙が出やすくなる:目の乾燥を補うために、反射的に涙が出やすくなる
これらの症状は、単独で現れることもありますが、複数の症状が同時に出現することも少なくありません。

症状の程度や組み合わせは個人差が大きく、また使用している環境や作業内容によっても変わってきます。
例えば、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用では、目の疲れやかすみを感じやすくなります。一方、乾燥した環境では、目の痛みや充血が顕著になることがあります。
(2)全身に現れる症状
眼精疲労は目の疲れだけでなく、全身に様々な症状をもたらすことがあります。
これは、目を使い過ぎることで毛様体筋が疲労し、自律神経のバランスが崩れることが原因と考えられています。
代表的な全身症状には以下のようなものがあります。
- 頭痛:長時間の目の使用により、こめかみや前頭部に鈍い痛みを感じる
- 首や肩のこり:目を凝らすことで無意識に首や肩に力が入り、筋肉の緊張が高まる
- イライラ感:目の疲れが蓄積されると、精神的なストレスとなり、イライラを感じやすくなる
- 吐き気:重度の眼精疲労では、めまいや吐き気を伴うことがある
- 疲労感:全身の倦怠感や集中力の低下が現れる
これらの症状は、個人差や環境によって表れ方が異なります。

(3)症状の進行と持続性
眼精疲労の症状は、軽度から重度まで段階的に進行することがあります。
初期段階では、一時的な目の疲れや乾燥感といった軽い症状が現れますが、適切な休息を取ることで比較的早く回復します。
しかし、症状が進行すると、以下のような状態に発展する可能性があります:
- 持続的な目の痛みや不快感
- 頭痛や肩こりの頻発
- 視力の一時的な低下
- 目の充血や腫れ
- 集中力の低下
これらの症状が長期間続く場合、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。
眼精疲労と眼の疾患との関係性
眼精疲労は単なる目の疲れではなく、様々な眼疾患と関連していることがあります。
ここでは、眼精疲労と密接に関わる主な眼疾患について説明します。
(1)ドライアイとの関係
眼精疲労とドライアイは密接な関係にあります。
ドライアイが眼精疲労を引き起こす要因:
- 涙の量や質の低下により、目の表面が潤いにくくなる
- 目の表面の乾燥によって、まばたきの回数が増える
- 目の焦点を合わせる筋肉に負担がかかる
眼精疲労がドライアイを悪化させる要因:
- 長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用でまばたきの回数が減少する
- 集中することで目を酷使し、涙が過剰に分泌される
- 姿勢の悪化による首や肩の血行不良が目の疲れを助長する
また、ドライアイと眼精疲労の対策には共通点が多くあります。
- 適度な休憩を取る
- 目を温める
- 室内の湿度管理
- バランスの取れた栄養摂取
- 定期的な目の検査
これらの対策を日常生活に取り入れることで、両方の症状を和らげることができます。
(2)屈折異常(近視、遠視、乱視)との関連

屈折異常は眼精疲労の大きな要因の一つです。
近視、遠視、乱視などの屈折異常がある場合、目は常に余分な調節力を使ってピントを合わせようとするため、疲れやすくなります。
それぞれの屈折異常と眼精疲労の関係は以下の通りです:
①近視
近くのものは見やすいですが、遠くを見るときに目に負担がかかります。スマートフォンやパソコン作業など近くを見る機会が多い現代社会では、近視による眼精疲労が増加傾向にあります。
②遠視
遠くのものは見やすいですが、近くを見るときに目に大きな負担がかかります。読書や細かい作業をする際に特に疲れを感じやすくなります。
③乱視
角膜や水晶体の歪みにより、どの距離でも鮮明に見えにくくなります。常にピントを合わせようと目が働き続けるため、著しい眼精疲労を引き起こす可能性があります。
これらの屈折異常による眼精疲労を防ぐには、次のような対策が必要です。
- 度数の合っているメガネやコンタクトレンズを使用する
- 長時間の近距離作業を避ける
眼精疲労の原因
眼精疲労の原因は複雑で、現代社会の生活様式や環境と深く関連しています。主な原因と危険因子には以下のようなものがあります。
(1)現代社会におけるデジタルデバイスの影響
私たちの生活に欠かせないものとなったデジタルデバイス。
スマートフォンやパソコン、タブレットなどの使用時間が増加するにつれ、目への負担も増大しています。
デジタルデバイスが眼精疲労を引き起こす主な要因として、以下が挙げられます:
- ブルーライトの影響
- 画面の輝度や反射
- 長時間の近距離作業
- 瞬きの減少
特にブルーライトは、目の奥まで届くため網膜への影響が懸念されています。
また、デジタル機器を見る際は無意識のうちに瞬きの回数が減少し、目の乾燥を招きやすくなります。
さらに、デジタルデバイスの使用は以下のような症状を引き起こす可能性があります:
- 目の疲れや痛み
- 頭痛
- 首や肩のこり
- 視力低下
- 睡眠障害
これらの影響を軽減するためには、適切な使用時間の管理や休憩の取り方、画面の設定調整などが重要です。
(2)作業環境と姿勢
眼精疲労の原因として、作業環境と姿勢の問題は非常に重要です。
長時間のデスクワークやパソコン作業が増えている現代社会では、これらの要因に注意を払う必要があります。
次のような作業環境では、目の負担が大きくなりやすいです。
- 照明:明るすぎず暗すぎない適度な明るさを保つ など
- 机と椅子の高さ:身体に合わせて適切に調整する、椅子は背もたれのあるものを使用し、姿勢を保つ など
また、正しい姿勢を保つことも重要です。長時間同じ姿勢を続けると、首や肩に負担がかかり、眼精疲労を悪化させる可能性があります。以下の点に注意しましょう。
・背筋を伸ばし、リラックスした姿勢を保つ ・定期的に姿勢を変える ・1時間に1回は立ち上がって軽い運動をする
さらに、作業時間の管理も大切です。連続して3時間作業する場合と、1時間ごとに10分程度の休憩を挟む場合では、目への負担が大きく異なります。適度な休憩を取り入れることで、眼精疲労を軽減できます。
休憩時には、以下のようなリラックス方法を取り入れると効果的です:
・遠くの景色をぼんやり眺める ・目を閉じてゆっくり深呼吸をする ・軽いストレッチを行う
これらの対策を意識して実践することで、作業環境と姿勢に起因する眼精疲労を軽減することができます。

眼精疲労を改善・予防するための対策
眼精疲労を予防・改善するためには、日常生活での工夫が欠かせません。以下に、簡単に実践できる改善策をご紹介します。
(1)作業環境の整備
以下に、作業環境を整備するためのポイントをまとめました。
- 照明の調整:作業面を明るすぎないようにする、蛍光灯やLED照明はちらつきの少ないものを選ぶ など
- ディスプレイの位置と設定:画面までの距離は40cm以上離す、 画面の輝度やコントラストを適切に設定して目への負担を軽減する など
- 作業姿勢の改善: 椅子の高さを調整して足が床につく状態を保つ、背もたれを使用して腰を支える姿勢を維持する、キーボードやマウスの位置は肘が90度に曲がる高さに調整する など
- 室内環境の整備:適切な温度(22~28℃)と湿度(40〜60%)を保つ、定期的に換気を行い新鮮な空気を取り入れる など
(2)休憩時間の確保
1時間作業したら15分程度、目を閉じたり身体を軽く動かしたりするなどの休憩時間を持ちましょう。
(3)目薬の使用
市販で発売されている目薬を上手に活用しましょう。目薬の説明書をよく読み、適切な量と頻度で使用してください。

眼精疲労を改善・予防するための運動
眼精疲労を改善するには、適切な目の運動とリラックス法が効果的です。
これらの方法を日常的に取り入れることで、目の疲れを軽減し、快適な視生活を送ることができます。
これらの運動は、1時間のパソコン作業ごとに10〜15分の休憩を取り、その間に実施するのが理想的です。定期的に目を休ませ、ストレッチを行うことで、眼精疲労の改善やリフレッシュ効果が期待できます。
(1)まばたきを繰り返す運動
- ゆっくりとソフトなウインク:10〜20回
- 強めにギュッと閉じるウインク:10〜20回
- 両目を強く閉じてパッと開く:3回
(2)目のストレッチ体操
- 上下左右の視線移動:各方向3秒ずつ
- 斜め方向への視線移動:各方向3秒ずつ
- 鼻を見つめる:3秒間
顔は動かさず、視線だけを動かすことがポイントです。慣れてきたら各5秒にのばしてやってみましょう。
(3)目をなめらかに動かす体操
- 右回りに眼球を回す:2〜3周
- 左回りに眼球を回す:2〜3周
まとめ
眼精疲労は現代社会において避けて通れない問題です。しかし、適切な対策をすることで、健康的な目の生活を送ることができます。
今回紹介したポイントを参考に、目からくる慢性的な疲労をしっかりケアしていきましょう。
頑固な目の疲れに悩まされている方は、いつでもよろずや接骨院へお問い合わせください。

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